つながりを生み出すシェアキッチン

70戸ある集合賃貸住宅のオーナー住戸をリノベーションしたシェアキッチン付きのコミュニティルーム。

プロジェクトオーナーの「いつかコミュニティー賃貸を作りたい」というマンション建設時からの想いを実現したプロジェクト。コミュニティールームの核としてシェアキッチンを据えたのは〈食べることはコミュニティーの要〉という考えから。

「新しいけど、なつかしい」をテーマとし、古材やミシン台など、古いものに手を加え、新しい形で使うアップサイクルを試みた。

古家具の食器棚に天板を乗せてキッチンを造るという構想だけを持ち、プロジェクトオーナーと一緒に栃木県益子町へ。現地で実際に見て、寸法を測って、妄想をカタチにしていく。

キッチンには壁一面に設置された長いキッチンと作業台を兼ねた大きなテーブル。
大勢で料理をしやすいようになっている。

テーブルはよくある文豪机を再利用。
高さを合わせるために真鍮で枠を組み、天板を乗せる。
それにより生まれた余白はカトラリーの収納場所に。

化粧材には昔の足場板を再利用。
半割にしてやすることで古さと新しさ、粗さと綺麗さが心地よく同居する表情が引き出された。バルコニーの向こうには大空が広がり、風が室内を通り抜ける中で、訪れた人が思い思いに時間を過ごすことが出来る。

シェアキッチンの他には1つの洋室。
キッチンと一続きのクローゼットを開放することでイベントルームとしても利用できる。
開くと閉じるで使い方に可能性が生まれ、企画の妄想が広がる。
暗くなりがちな北側の廊下には室内窓で明かりを取り入れる。

”古いものを綺麗にして使う、カタチを変えて使う”

新しいものを買うのは簡単だけれど、「これは使えないだろうか」「こうすれば使えるんじゃないか」と考えるプロセスには、手を動かした人だけが知る特別さが宿る。
利用する方々にも、これ、懐かしいね!など、話題の一部になってくれていると嬉しい。

INFORMATION

設計
中田製作所+K family
施工
中田製作所+K family
場所
神奈川県横浜市
用途
シェアキッチン
延床面積
60.5㎡