素材と記憶を重ねる戸建てリノベ
—— 現場で選び、暮らしに合わせて仕上げる。
学区内での住まい探しから始まった計画。既存構造を丁寧に読み取り、断熱・素材・動線に優先順位をつけて設計を組み立てた。
家の中心は、2階のキッチン。構造的な制約を読み替え、明るさと抜けを確保。あえて残した構造柱がキッチン・リビング・ダイニングをやわらかく分節し、小屋裏へとつながることで、多層的なひろがりを生んでいる。
内装はご夫妻の好みを細部まで反映。壁はル・コルビュジエのカラーチャートを手がかりに現場で色味を当て、床は天然素材とマーモリウムを貼り分けて、部屋ごとに質感と表情を切り替えた。祖母の家から受け継いだ階段箪笥や建具、銅板や金具も随所に組み込み、新旧がなめらかに重なる空気をまとわせている。
この家づくりは“現場即興”が基調。解体後の光の回り方を見て仕上げを変えたり、サンプルを陽の下で比べて色決めをしたり。棚の高さ、取っ手の位置、見切りの納まり、コンセントの場所まで、ご家族と指差しで一つずつ決めていった。現場の近くに暮らしていたからこそ、呼べばすぐ集まれる距離感が、判断の速さと精度を支えた。
設計初期には吹き抜け案も検討したが、解体後の状態を見直し、床面積をいかす一体空間へ舵を切った。約半年にわたる設計と並走するかたちで、素材や納まりは都度アップデート。暮らしの“使いごこち”を軸に、その場で最適解を選び直していった。
放課後に子どもが友達と現場をのぞいた日常の風景も、この家の記憶として刻まれている。
使い続けること、受け継ぐこと。即興で選び、丁寧に重ねる。そんなプロセスごと、この住まいの芯になっている。
学区内での住まい探しから始まった計画。既存構造を丁寧に読み取り、断熱・素材・動線に優先順位をつけて設計を組み立てた。
家の中心は、2階のキッチン。構造的な制約を読み替え、明るさと抜けを確保。あえて残した構造柱がキッチン・リビング・ダイニングをやわらかく分節し、小屋裏へとつながることで、多層的なひろがりを生んでいる。
内装はご夫妻の好みを細部まで反映。壁はル・コルビュジエのカラーチャートを手がかりに現場で色味を当て、床は天然素材とマーモリウムを貼り分けて、部屋ごとに質感と表情を切り替えた。祖母の家から受け継いだ階段箪笥や建具、銅板や金具も随所に組み込み、新旧がなめらかに重なる空気をまとわせている。
この家づくりは“現場即興”が基調。解体後の光の回り方を見て仕上げを変えたり、サンプルを陽の下で比べて色決めをしたり。棚の高さ、取っ手の位置、見切りの納まり、コンセントの場所まで、ご家族と指差しで一つずつ決めていった。現場の近くに暮らしていたからこそ、呼べばすぐ集まれる距離感が、判断の速さと精度を支えた。
設計初期には吹き抜け案も検討したが、解体後の状態を見直し、床面積をいかす一体空間へ舵を切った。約半年にわたる設計と並走するかたちで、素材や納まりは都度アップデート。暮らしの“使いごこち”を軸に、その場で最適解を選び直していった。
放課後に子どもが友達と現場をのぞいた日常の風景も、この家の記憶として刻まれている。
使い続けること、受け継ぐこと。即興で選び、丁寧に重ねる。そんなプロセスごと、この住まいの芯になっている。
INFORMATION
- 設計
- 中田製作所+T family
- 施工
- 中田製作所+T family
- 場所
- 神奈川県藤沢市
- 用途
- 戸建住宅
- 延床面積
- 78.46㎡
- 期間
- 2021.08-2022.03
- 写真
- 佐藤陽一